「ペリオクリーニング」誕生秘話
「生涯自分の歯を残す」ことを目標として1977年に開業しました。目標を現実にするには、歯を失わなければよいのです。グラフから、歯を失う主な原因は虫歯・歯周病・破折です。虫歯・破折に関しては、予防に努め、予防できなかった歯については高精度なロングライフを目的とした虫歯治療を受けることです。したがって、目標を現実にする大問題は歯周病の攻略です。歯周病とは歯周ポケットが深くなることで歯を支えている歯槽骨が減り、やがて歯が抜け落ちる病気です。
開業当時、歯周病は治らない病気と考えられ、歯肉が腫れ歯がグラつくと抜歯されました。歯周病治療を得意とする歯科医院では進行した歯周病に外科処置を行っていましたが、その後の口腔ケアが上手く出来ていないと再発が当たり前でした。
私たちは、外科処置をせずに歯の寿命を延ばす歯周病管理法を模索していた時に、定期的に歯周ポケットの管理をして歯の寿命を延ばすという外国の文献に出会いました。このアイデアをもとに試行錯誤した結果、3か月ごとに来院してもらい、歯ブラシ指導をしながら歯周ポケット内を消毒することで、歯周ポケットが浅くなり歯周病管理に繋がることが解りました。そこで、「ペリオクリーニング」と名付けて当院独自の歯周病管理法として本格的に開始しました。予想以上の効果が望めたため、38年後の現在も継続しています。